歯周再生治療
2016年4月28日 木曜日
歯周再生治療③ 再生療法を行うタイミング
歯周再生治療①,②では歯周再生治療とは歯周病の患者様に行う治療であり、その中でも抜歯適応以外の、かなり広い範囲の病態の方に使用できるというお話をしました
では歯周病治療の、どのタイミングで行うのでしょうか。それが今回のお話のテーマです
ズバリ言う前に歯周病治療の流れをまずお話します
①歯周検査 レントゲン 口腔内写真などを用いて診査・診断
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②スケーリング:歯肉の上側、浅い部分の歯垢や歯石を除去することにより歯肉の炎症の改善
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③歯周組織再評価:ポケットや炎症の改善を評価します
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④スケーリング・ルートプレーニング:ポケットの奥に入り込んでいる歯垢や歯石を除去します
・ポケットが深い場合には麻酔を使用します
・数本づつ行うので数回に分けて行います
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⑤歯周組織再評価:治療によりどのくらい改善したかを評価します
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⑥歯周外科処置:処置後も5mm以上のポケットが残っている部位に対して外科処置を行い、歯石や炎症性組織を除去します(本数により回数がかかります)
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⑦歯周組織再評価:治療後の評価を行います
大まかにいうとこのような流れで治療は進んでいきます。
この流れでいうと再生療法を行うタイミングは⑥の歯周外科治療の段階で組織再生のお薬を使用することができるのです
そのため④のスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を行いその後の再評価の時点ですべてのポケットが3mm以内に改善した場合は再生療法は適応ではなくなります。
ちなみにお話しすると上に書いた①~⑦の治療はすべて保険治療で行うことができます。⑥の外科治療を行う段階で再生療法を希望される場合は自費治療となります
2016年4月4日 月曜日
歯周再生治療の話② 歯周病の重症度
こんにちは
前回は歯周再生治療は『歯周病に対して適応となる治療法です』という話をしました。
それでは歯周病と診断された時点ですべての人に適応となるのかというとそうではなく、適応できるかは歯周病の重症度が大きく関係します
歯周病の重症度は歯を支えている骨の溶け方(溶けている方向)や溶けている量で決まります。
そしてそれを調べる検査が歯周ポケット検査やレントゲンです。
診断の結果、骨が著しく溶けている場合は再生療法が適応とならず抜歯になってしまうことがあります
歯周病は細菌感染により起こるため放置すればどんどん進行しますし、発症してしまうと歯みがきをいくら頑張っても、原因となる歯石やポケットの奥のプラーク(歯垢)は自分で除去することはできず、やはり進行してしまいまです。
そのため一度発症してしまった歯周病は、残念ながらどんなに高い歯磨き粉を使っても電動歯ブラシを使っても、専門的に治療するしか治す方法がありません(軽度な歯肉炎は適切なブラッシングで改善できます)
そのためやはり、ブラッシング時出血する、歯が動く気がする、歯ぐきがピンク色というより赤いなど気になる症状があれば少しでも早めの受診をお勧めします
尚、再生治療は抜歯適応以外の歯であれば比較的広い範囲の歯周病で用いることができます。
まずは御相談下さい